2009年07月29日

【PR】コールセンターの仕事はしんどいので専門家に任せた方がまだいいのではないか。

コールセンターの仕事というものは誰にでもできる仕事ではない。私自身テレオペのような仕事をしたことがあるが、電話口とはいえ愛想の欠片もない人と話をするのはそれなりに傷つく。いくら客とはいえ、面識のない他人と話すわけだから、最低限の礼儀は弁えるべきなのに、敬語も一切使わず罵声を浴びせてくる人も当然いる。

また、電話というメディアの特性上、毎回コールが来てから出るまでいったいどんな人から電話がかかってくるのか分からないという恐怖感もある。私も新入社員で入社した頃の最初の1〜2週間くらいはとにかく、かかってくる電話が怖くてなかなか取れなかったものだ。いったいどんな人からかかってくるのか、どんなことを聞かれるのか、まったくの未知数だったからだ。

もちろん、続けていく内に上記のような障害にも慣れては来るのだが、それでもデリケートな人、気持ちの切り替えが苦手な人にとっては、テレオペの仕事はしんどいことこの上ない。要するにテレオペという仕事は、神経が図太くて、気持ちの切り替えが得意で、またどんなに心無い罵声を受け手も動じないような、そういうタイプの人以外は手を出さない方がいいのではないかと思う。
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2009年07月10日

児童ポルノURL掲載問題について考える

海外の児童ポルノ・アドレス掲載、19歳私大生ら摘発

 「海外の児童ポルノサイトのアドレスをインターネット掲示板に掲載したとして、神奈川県警が沖縄県宜野湾市のパチンコ店店員(37)と鹿児島市の飲食店店員(37)の男2人を、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(公然陳列)容疑などで逮捕していたことがわかった。


 捜査関係者が明らかにした。海外の児童ポルノサイトのアドレスを掲載した同法違反容疑での立件は全国で初めて。県警は近く、この掲示板を開設した千葉県流山市の私立大2年の少年(19)を同法違反ほう助容疑などで横浜地検小田原支部に書類送検する。」


私は法律については全く門外漢なので分からないが、URLを掲載しただけで逮捕されるというのは、常識的な感覚からはかけ離れており、ショッキングな事件だ。しかし、この問題を考えることで、ネットにおける「リンクを貼る」という行為の本質が見えてくる。

まず、この問題に関しては小飼弾氏が次のような意見を述べている。

news - URLを掲示しただけで刑事犯?

「これがアウトなら、検索エンジンは全部クロにしないと鼎の軽重が問われるでしょう>当局各位」

「警鐘、大いに鳴りましたよ。
『言論の自由終了のお報せ』という警鐘が。
言論の自由どころか、自由な言論へのリンクさえ禁じられるわけですから。」


http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51232218.html

上記は次のような2つの論点に整理できる。

@個人サイトが違法でなぜ検索サイトは違法にならないのか。
Aリンクを貼ることを制限することは、言論の自由、およびそれへのリンクの自由すら禁じることになるのではないか。


まず@について考えて見よう。小飼氏が言うように、検索エンジンで児童ポルノを検索すると、検索結果には大量の「違法サイト」へのリンクが表示されることになる。URLを貼るだけで違法になるのであれば、検索サイトも罰せられることになるのではないか?これが小飼氏の問題提起だ。ここにネットを考える上で決して見過ごすことのできない、重要な論点が含まれている。

なぜ個人サイトでリンクを貼ると違法になり、検索サイトでは違法にならないのか。それは、一般の人々が、検索結果の表示を、ある種の「公共空間」と見なしているからなのではないか。検索エンジンでは、ロボットが自動的にURL情報を収集して検索結果を表示している。つまり、ロボット(技術)が、いかなる価値判断や倫理とも無縁にリンクを貼り付けてパブリックな空間を構築しているものであると、誰もが想定しているのではないか。

例えば、ある街の電柱に大麻販売のポスターが貼られていたとして、その街が訴えられるということはないだろう。しかし、個人経営のバーなどにそれが貼られていていたら、そのバーの主人も罪を咎められる。そういうロジックなのではないか。

次にAについて考えて見よう。ネットにおける「リンクの貼り付け」という行為は単に言論の自由の問題に留まらない。それは小飼氏が言うような「自由な言論へのリンク」という視点とは別の次元の話しだ。つまり、ネットにおける「リンクの貼り付け」という行為は、単に言論のレベルの話ではなく、具体的な「行動」のレベルの話になってくるのだ。

テレビや新聞のような一方通行のマスメディアでは、経験はすべて言論の受容というレベルに留まるであろう。しかし、インターネットのような双方向メディアの場合は、受け手自身もその情報に基づいて「実際に」具体的な行動をすることができるのである。例えば、ショッピングサイトでは実際に買い物が出来てしまうし、就職サイトでは就職先へのエントリーができてしまう。また、受け手がさまざまな情報を組み合わせて二次創作を行ってそれを公開して、新たな空間を「実際に」作ることもできる。

つまり、サイバースペースにおいては、リンクを貼るという行為は、言論のレベルに留まるものではなく、具体的な行動を伴う極めて「現実的」な行為なのだ。違法サイトへのURLを貼り付けるということは、現実世界で違法な店への入り口を示して誘導しているのとまったく同じ行為なのだ。そこでは、画像や動画を収集したり、商品を購入したり、実際に人と出会ったりなど、現実的な世界が待っている。

以上の論点からすると、仮にリンク先のURLが本当に「違法」なのであれば、確かにURLの貼り付けも一定の罪に値するのではないかと考えられる。しかし、これはあくまでリンク先のURLが違法であればの話だ。その問題に関しては、今回のエントリではひとまず置いておくことにする。

それに加えて、もう1点重要なのが、今回の事件で問題となったサイトの「コンテキスト」だ。たとえば、違法サイトへの「誘導」を目的としたコンテキストでリンクを貼ったのであれば一定の罪が認められるかもしれないが、違法サイトの「摘発」などを目的としたコンテキストで貼ったリンクも違法とされるのであれば、それこそ言語道断、言論の自由の不当な侵害だ。

ネットと法に関する問題では、上記のような複雑な問題が放置された状態で「児童ポルノを紹介したんだから悪い」というように議論が単純化され世論が形成されていく。そしていつの間にか法案が成立してしまっているのである。この問題は、政治家や法律家だけで解決できるものでは決してなく、技術者や経済学者、社会学者など多くの専門家が参加して学際的な議論を展開すべき問題なのである。
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2009年07月09日

記憶力を高める14の方法

コリン・ローズの加速学習法実践テキスト―「学ぶ力」「考える力」「創造性」を最大限に飛躍させるノウハウ
Colin Rose 牧野 元三
4478732922


最近、勉強する時間がどんどん減っており、限られた時間の中で最大限に効率のいい勉強法を改めて模索している。そこで、前にどこかのサイトで見て気になっていた『コリンローズの加速学習法実践テキスト』を購入してみた。

内容はというと、脳科学や自己啓発関係の本に書かれている内容をコンパクトにまとめた感じだが、情報の圧縮度はかなり高い。これ1冊でかなりの勉強法が網羅されている。勉強をする前の心の準備や、リハーサルの大切さなど示唆に富む内容。基本的にビジネスマンや子供のいる父母向けに書かれてはいるが、アカデミズムを志す者にも十分有益な内容だ。

その中でも、「記憶力を高める14の方法」は、基本的なものから珍しいものまで、もう記憶術はこれ以外必要ないのではないかと思えるくらい網羅されている。以下メモ書き程度に列挙しておく。



1.記憶しようと決心する

これは基本中の基本。まずは強く記憶しようと思わないと覚えられるものも覚えられない。


2.定期的に休憩する

本書によると、休憩は頭を休める目的の他に、「始めと終りをたくさん作る」効果があるらしい。これは、勉強の中で始めと終りに覚えたことが一番記憶に残りやすいという法則に基づいている。


3.「復習のサイクル」を活用する

これも基本。何かを学習したら、1時間後、1日後、1週間後、1ヵ月後、半年後という具合に、復習する間隔を広げていくと定着しやすくなる。


4.複数の感覚に関係する記憶を作る

よく言う「五感を使って覚えろ」というもの。


5.イメージ法を使って覚える

上記の4に似ているが、記憶したい対象に、何か動きがあるイメージや滑稽なイメージなどを関連付けると記憶に残りやすくなるというもの。


6.「復習のコンサート」の試み

これは斬新。モーツァルトなど一般的に頭がよくなるとされている音楽を聞きながら、復習を行うというもの。自分が記憶したいと思う内容をテープに録音し、音楽と一緒に聞いても効果的だという。


7.「記憶フラッシュ」

学んだ内容をマインドマップ(本書では学習マップと呼んでいる)形式にまとめて記憶し、その内容を白紙に再現して記憶の定着を図るというもの。最初のマップと2枚目のマップを見比べて、どこが思い出せていなかったかチェックするとより定着率が上がるという。


8.フラッシュカード

これは単語暗記などでおなじみ。


9.フラッシュマップ

上記7で書いたマインドマップを全部集めてバインダーにファイルし、短時間にすべての復習を行うというもの。これは結構使えそうなアイデアだ。例えば、専門分野の文献100冊くらいを学習マップ100枚にしてファイリングし、1枚10秒くらいで高速に復習していけば、15分ちょっとで完了できてしまう。そうすれば、専門分野のかなり広範な知識を常時活性化した状態で保つことができる。


10.記憶コードを作る

「NASA」など、頭文字を使って覚えやすくするなど、記憶を助ける言葉を利用する方法。


11.一晩かけて染み込ませる

これもよくある。寝ると記憶が精緻化されるというもの。


12.記憶すべきポイントに番号をつける

関連する複数の対象を覚える場合は、それぞれに番号をつけておくと、思い出すときに抜けがあってもすぐに気がつくことができる。


13. 反復学習

基本中の基本。


14. ひとまとめにする

いわゆるマジックナンバー7を応用したもの。複数の学習マップにそれぞれ1語でタイトルをつけ、すべてのタイトルを思い出せるような7語の記憶コードをつくると、いもづる式に思い出していくことができる。

posted by Tommy at 23:40| Comment(0) | 本(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月08日

破壊ではなく破綻―『エヴァンゲリヲン新劇場版:破』

■「破壊」ではなく「破綻」してしまった失敗作

面白いことは面白いのだが、この激しい違和感はいったい何なのだろう?前作の「序」があまりにも素晴らしかっただけに、今作への期待もひときわだったのだが、肩透かしを食わされた印象だった。CGを駆使した使徒戦や第三新東京都市の描写は、確かに美麗で迫力がある。しかし、肝心のキャラクターやストーリーの方に目を向けると、疑問符だらけ、違和感だかけの作品だった。

まず、新キャラクターの「マリ」。公開前から本作のプロモーションの一翼を担わされていたマリは、オープニングで印象的な登場をしてそれなりに活躍するのだが、その後は物語の合間にちょこちょこ登場するくらいで観終わった後、「彼女の役目はいったい何だったのか?」という疑問が残る。終盤に唐突に弐号機に搭乗したりするが、それも「無理やりそうした感」が強い。要するに、「後付けで新キャラクターを拵えて取ってつけただけ」というような、浮いたような印象がどうしても残るのである。

次に「アスカ」。公開直後に映画館でスクリーンが切り裂かれるという、ちょっとした事件が起きたくらい、確かに本作のアスカは変わり果ててしまっているように思える。登場シーンからしてテレビ版から変更されているのだが、その時からやたらと「あんたバカ?」を連発する。これにも激しく違和感を感じてしまった。「あんたバカ?」と言わせておけば、「アスカ的」な雰囲気のあるキャラクターになるとでも思っているのだろうか。それに終盤では思わぬ展開で、物語から一旦退場する。この件にも違和感が残った。

総じて本作は、テレビ版のストーリーを破壊しようとして破綻してしまった失敗作と言えるのではないか。テレビ版とまったく違うオープニングで期待させておきながら、徐々に今度はテレビ版をなぞるような展開になっていき、変えたいのか変えたくないのか中途半端な展開になっている。新キャラのマリはストーリーの中で何ら重要な役目を担っておらず、他のキャラクターと有機的なつながりが全く見られない。アスカはアスカで、マリから終盤で弐号機に乗る役目を奪われてしまい、こちらも中途半端な役回りになってしまっている。

「序」が、テレビ版を踏襲しつつも映像をグレードアップさせて新解釈を加えた「リビルド」と呼ばれた傑作であったのに対し、本作はテレビ版から離陸しようとしたが失敗して墜落してしまった中途半端な失敗作である。本作を肯定的に評価している人は、アスカの新セリフや、グレードアップした使徒戦に「動物的」に過剰反応しているだけなのではないか。

追記(2010年2月6日)

ムルフさんのご指摘通り、「公開直後に映画館でスクリーンが切り裂かれる」という事件は虚構新聞のネタだったようです。教えていただき有難うございました。
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2009年07月02日

【book】『ベルカ、吠えないのか?』

■速射砲のような文体で駆け抜ける、イヌたちの数奇な歴史

ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)
古川 日出男
4167717727


単行本は2005年4月刊。文庫版には文庫版あとがきとイヌ系図を収録。私は文庫版で初めてこの本を手に取ったのだが、最初のこのイヌ系図を見て「何じゃこりゃ」と思った。日本、アメリカ、ソビエト、中国という4国を股にかけた何世代ものイヌたちの大仰な系図が載っているのだ。タイトルと表紙からイヌの話であることはもちろん予測していたが、まさか本当にイヌ達を主人公にこれだけ壮大な叙事詩を展開するというのか?

実際に読んでみると、まず著者独自の疾走感のある文体に目を奪われる。無駄をいっさい省いた簡潔な文章が速射砲の用に連打されていく。ひたすら一文を長くだらだらと書いていく保坂和志のようなスタイルとは対極的だ。例えば、序盤に登場する北海道犬の「北」が軍用犬の本能を目覚めさせるシーン。北は第二次大戦中に日本軍の軍用犬として任務を果たしたが、その後数奇な運命を経て、アラスカで犬橇競技用のイヌとして才能を発揮する。極寒の地、アラスカでその事件は起こる。

「二月十七日、事件は起きる。その地域で、雪は深い。唐突に、橇が転倒した。イヌたちが悲鳴をあげた。恐ろしいものが現れた。豪雪ゆえの飢餓状態に陥ったヘラジカが、有無を言わさずにイヌたちに踊りかかっていた。横手から、ハーネスに縛られたイヌたちに。ヘラジカは雌で、体重は七七〇キロを越えていた。極限まで飢えて、好戦的になり、野獣だった。リーダー犬が殺され、さらに二頭が殺された。この瞬間、ふたたび北の内部でスイッチが、かちり、と入る。がちり、と押し込まれる。他のイヌたちが逃げ惑うなか、北は目覚めた」(P.49)

映画のワンシーンのような、鳥肌が立ってしまうようなくだりだ。簡潔な文章が連なってはいるのだが、決して大衆迎合的なエンターテイメント作品のような、口当たりがいい文章というわけではない。著者の個性が噴出しているがゆえの、慣れるまで少し時間のかかる、ある種の純文学的な読みにくさのような要素もきちんと含まれている。このような文体は本作のようにアクションシーンの多い作品にこそうってつけなのだろうが、例えばこの文体で普通の恋愛ものなどを書いたらいったいどうなるのだろうか?『LOVE』など、著者の他の作品にも興味が持たれる。

さて、肝心の物語はというと、第二次大戦から冷戦終結までの人間たちの歴史の影で展開されたイヌたちの壮大な叙事詩である。イヌたちは、愚かな人間から、軍用犬、競技犬、ブリーダー犬、テロリストの殺人犬などさまざまな役目負わされる。中盤くらいでタイトルの意味とクライマックスの雰囲気もだいたい予見することができたので、それほどストーリー自体に革新性があるわけではない。しかし、それがまた「エンタテイメントと純文学の幸福なハイブリッド」と言われるゆえんなのかもしれない。(純文学にとっては必ずしもストーリーの革新性は必要ないから)

イヌという、この人類にとって最大のパートナーは、愚かな人間たちの手によって、いかに運命を翻弄されてきたのか。イヌたちは残酷な現実を前にしてどうすることもできない。そして、イヌたちは吠えることをやめて、沈黙するのだ…。

テクノラティプロフィール
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2009年07月01日

【映画】『大日本人』

9月に松本人志の第二回監督作品『しんぼる』が公開されるので、一作目のレビューをアップしておこう。もう公開されてかなり時間が経っているのでラストに触れても問題ないだろう。

大日本人 通常盤 [DVD]
松本人志, 神木隆之介, UA, 板尾創路, 松本人志
B000W05NUU



世間から冷ややかな扱いを受けている哀しい変身ヒーローの大佐藤へのインタビューと「獣」(じゅう)と呼ばれる怪物との戦闘シーンを中心に進行していく。インタビューシーンでは、インタビュアーのぶっきらぼうな質問に松本がほとんど「素」のキャラで、あの独特のお笑いセンスに満ちた回答をしていく。最初は少し退屈に感じたが、慣れてくると結構面白く観ることができた。

面白いとおもったシーンを何点か。

・怪物と戦うヒーローのはずなのに、給料が支給と副収入合わせて50万円くらいで80万円は欲しい。

・副収入はもっぱら変身時の体へプリントする広告収入。ちなみに大佐藤は腰に広告を貼るのが嫌いらしい。

・大佐藤の人気は下がる一方でテレビ放送枠も深夜になり、新聞では省略されて「大日」と書かれている。

・父はもっと大きくなりたいと思って無理をして命を落とした。大佐藤いわく「粋な人だった」という。

・ラストのスーパージャスティス家での晩餐シーン。なぜか関西弁でダメだしをしている。

まさに松本ならではの、後からこみ上げて来るようなお笑いが満載だ。これが果たして映画といえるのか、これまで多くの映画評をしてきた人間が創る作品なのか、という疑問が残ったが、他に似たような作品がまったく思いつかないことから、これはまさしく唯一無二の個性的な映画だったのだろう。

ラストのスーパージャスティスのシーンでは、なぜかCGではなく実写に変わるのだが、これはアメリカのメタファーであるスーパージャスティスの暴力性を表現するためだけではなく、その傍若無人っぷりの滑稽さも表現しようという意図があったのではないか。そのような政治的なメッセージを含めつつも最後はコメディーでまとめてしまうところがどこまでも松ちゃんらしい。観終わってからすぐはあまりの奇抜さに少し抵抗感を持っていたが、時間が経つにつれて実は質の高い作品だったのではないかと思えてくる不思議な作品。
posted by Tommy at 23:35| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【映画】『トランスフォーマー/リベンジ』

■VFX技術と中身のなさでは間違いなく歴代最強レベルの傑作


予告編にも出てくる夜のハイウェイを激走する巨大トランスフォーマーがまさかオープニングで登場するとは思わなかった。この時点で既にこの作品が前作を遥かに越える全編VFX盛りだくさんの作品であることが予見された。VFXの技術を魅せるという点に絞れば、前作どころか過去に公開されたありとあらゆる映画が束でかかってもこの映画には太刀打ちできないのではないか。それだけ今作のVFXには常軌を逸したものがある。

中盤の見せ場である、森の中でのロボットバトルとアメリカ艦隊の沈没シーンは過去のVFX作品と比較しても特に傑出している。森の中でオプティマス・プライムとディセプティコンが激しい戦闘を繰り広げるシーンは、「現実には存在しない巨大なものが森の中を激しく動き回る」という点で「ジュラシック・パーク」を彷彿とさせる。ディセプティコンの援軍の襲来による軍艦の沈没シーンはまさにマイケル・ベイ監督の出世作である「パール・ハーバー」を思い起こさせる。しかし、両シーンともに、ロボットというこの上なくチープなものを登場させておきながら、過去作品を遥かに越えるリアリティーと高揚感を生み出している。

終盤ではトレイラーにも出ている合体ロボット「デバステイター」と、ネタバレになるので自重するが、今作最大の敵との最終決戦が最大の見せ場だ。デバステイターは前作にも登場していたように思うが、今作はショベルカーなどさまざまな建設車両と複数合体して巨大トランスフォーマーに変形する。周囲を回りながら複数の乗り物が目まぐるしく合体していく様は圧巻だが、この興奮はもしかしたら「男の子」にしか分からないかもしれない。

VFXがとてつもなくスケールアップしたのに対して、ストーリーの中身のなさも前作から遥かにパワーアップ?している。前作で「キューブ」というエネルギー体をめぐりバトルが繰り広げられたかと思えば、近作も「エネルゴン」(そのまま!)と呼ばれるエネルギー体をめぐり今度は世界を股にかけた大乱闘が展開される。また、登場人物だけでなく、ロボットや犬までが前作以上のお下品なコメディーを繰り広げる。全体的に大味ではあるが、VFXエンターテイメントのフルコースを堪能できる史上最高レベルの大作であることは間違いない。

それにしても、3部作の2作目でここまでやってしまったら後はいったいどうするのだろう?マイケル・ベイはこのままの路線でパワーアップさせても面白くないというようなことを書いていたが、ではどのような路線で3作目を作るのだろうか。例えば舞台を地球ではなく、ロボットたちの惑星に移すという展開も考えられるだろうが、それだと何の新鮮味もないSF映画になりそうだ。トランスフォーマーの魅力は何といっても日常的な風景の中で、日常的な車がスタイリッシュに変形して大乱闘を繰り広げるという笑っちゃうような設定にあるのだから。

トランスフォーマー スペシャル・コレクターズ・エディション (2枚組) [Blu-ray]
シャイア・ラブーフ, ミーガン・フォックス, ジョシュ・デュアメル, レイチェル・テイラー, マイケル・ベイ
B001VCBZOG

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