■警察ネタ過剰がもたらすもの
元厚生事務次官殺害の容疑者が逮捕された。
★「次官を殺した」男が警視庁に出頭、身柄確保(asahi.com)
現報道から判断するにまた動機があいまいな殺人事件だったようだ。人はこのような理不尽な理由で絶対に殺されてはいけない。亡くなられた夫妻の無念を思うと本当にいたたまらない。
しかし、である。
★警察ネタの過剰(池田信夫blog)
「ここ数日、各社のトップニュースは元厚生事務次官殺害事件の関連で埋まっているが、もううんざりだ。(中略)海外から帰ってきて日本のテレビを見ると、いつも違和感を抱くのは、こういう警察ネタの扱いが異様に大きいことだ。」
この池田氏の「警察ネタの過剰」という意見には全く同感。
事件以来、例えば朝日新聞1面の見出しは、「刺し傷多数」とか「黒い車目撃情報」などまるで推理小説の展開を煽るようなものが続いた。
このような過剰報道は、社会心理学の用語で言う「培養効果」をもたらすだけだ。つまり、殺人事件のような、人々に恐怖を抱かせるような事件を過剰報道すると、読者や視聴者の社会不安をむやみに増大させる結果になるということだ。
社会不安が増大すればするほと、人々は必死に「セキュリテイ」を求めるようになる。以前もこのブログでも取り上げた「ゲーテッドコミュニティ」のように、自ら進んで監視された空間に住むようになるのだ。
その先に待っているのは「監視社会」というものが、いかに政府にとって好都合であるかは、もはや言うまでもない。
2008年11月23日
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